はじめましての方ははじめまして。
当ブログ管理人のDAsanです。
以前から何度か取り組んできたAudient iD14MK2のバグや、ハイボルテージモードについて、
前回の記事を投稿後に「そういえばこれで解決するよな」というアイデアが浮かびました。
しかし、まぁサウンドには満足してるしちょっとお金かかるからどうしようかなぁ。
と思っていたのですが、思いついたら気になる性分、ということでその対策をして解決しました。
前回の記事
Audient iD14MK2とAMDの相性問題を再度見直す
Audient iD14MK2がハイボルテージモードで動作させるにはUSB-Cで1.5Aを供給する必要があるということです。
ただ、これをしたときにAMDのチップセットとの相性問題で、iD14MK2のルーティングを操作するiD Mixerの動きがもっさりしたり、いろいろと動作がおかしくなります。
Audientのファームウエアの更新情報によると、V1.0.7でRyzenに関するアップデートが入っていて、症状は緩和されただけで、最新版でも相変わらず動きがおかしいです。
そもそもAudient iD14MK2のWindowsでの動作に関する情報が無さすぎて、自分のブログが上位に出てくる有様なわけです。
だったら、わたくしDAsanが解決しないと世のAudient iD14MK2でAMDユーザーが助からないと思い、改めて考えたわけです。
Audient iD14MK2のハイボルテージモード動作を確認するために供給電力を知る
Audient iD14MK2は1.5A供給されるとハイボルテージモードで動作するとあるのですが、だからといって、「現在ハイボルテージモードですよ」という表示もインジケーターもありません。
iD Mixerの動作はともかく、音は出ているので、まずは供給電力を確認することにしました。
USB-Cの電圧チェッカーです。
こういう僕みたいな検証厨のマイノリティー向けに需要がど少ない製品を作ってくれているのがありがたいですね。
これを使って、0.9A動作と、1.5A動作を目視で確認しようと思います。
ということで、現状使っているUSB3.0での動作結果がこちら。
赤文字が供給電流で0.481Aと表示されています。
この数字は動作に応じて変動していますが、だいたい0.5A未満のこの辺りで推移していました。
0.9Aに全然足りないじゃん!
そう思うかもしれませんが、これはあくまでAudient iD14MK2で音声を再生させているだけの状態です。
2チャンネルのインプットにそれぞれファンタム電源があるのでそれをつけると、その分消費しますし、Audient iD14MK2にはADATがついているので、その駆動にも電力を使うので、実際にはこの程度だと思います。
USB3.0の0.9Vというのは最大値ですからね。1.5A動作も同様に減ると思っていてください。
ということで、今度はUSB-CからUSB-Aに変換したUSB3.2 Gen2への接続だとどうなるか見てもらいます。
タイプAに変換してUSB3.2 Gen2のコネクターに接続しても、USB3.0と同じくらいの電流しか供給されませんでした。
では、USB-C同士でUSB3.2 Gen2に接続してみます。
こうすると、USB3.0の電流上限0.9Aを超えて供給されました。
この状態がハイボルテージモードでの動作ということになりますね。
実際に音は変わっていますし、iD Mixerの動きはバグっています^^;
ということで、バグらない方法で接続してこのくらいの電流が供給されれば成功ということがわかりました。
Audient iD14MK2のバグの原因がチップセットなら拡張ボードだ
前回の記事を書いた後にすぐに思いついたことは、
拡張ボード使えばいいじゃん。
ということです。
パソコンのPCIExpressスロットにUSB-Cを拡張するボードを追加すれば良いわけです。
USBの拡張ボードには、独立したUSB制御チップがついています。
そのためにAMDのチップセットの影響を直接受けることが無くなるはずです。
ということで選んだのはこれ。
USB-Cの拡張ボードはいろいろとありますが、わたくしDAsanの環境では色々と制限があったので、仕様をみてこれしかありませんでした。
というのも使える空いているスロットがPCIe2.0のスロットしかなかったからです。
PCIe3.0のスロットはグラフィックボードで使っているためですね。
チップセットがB450なので、PCIe3.0までしか対応していないので、もし同じ環境の方はPCIe2.0に対応しているUSB-C拡張ボードを探す必要があります。
この拡張ボードもメーカーのページには載っていないので、生産終了品だと思います。
PCIe3.0が空いている方は、PCIe3.0向けの製品がほとんどなので、問題ないと思います。
ということで届いたのがこちら、
はがきサイズより小さい箱でした。
内容は、
- 本体基板
- プレート(通常サイズ、ロープロファイルサイズ)
- 取り付けネジ各種
- 小型ドライバー
ドライバーまでついているのは親切ですね。
プレートに基板を取り付けて、
取り付けたら完成です。
マイクロATXというのもあり、グラフィックボードのクリアランスが取れませんが、3つあるファンのうち1つの半分だけの被っているだけなのでグラボの冷却にも大きく問題ないと思います。
※あとからベンチマークしたけど、問題ありませんでした。
ということで、これでAudient iD14MK2専用のUSB-C拡張ボードの増設完了です。
こういった拡張ボードを差したりPCのパーツ構成を変えたときって、起動するときに一旦最小構成で起動するのが良いと思います。(USB機器を除く)
Audient iD14MK2をUSB-C拡張ボードで動作テスト
ということで、USB-C拡張ボードからAudient iD14MK2に接続した結果がこちら。
0.9Aを超えて供給されているのでハイボルテージモードで動作しています。
サウンド的にもハイボルテージモードのサウンドです。
では肝心のiD Mixerの動作はというと。
普通に動作しました!
普通の事なんですが、嬉しいですね。
こういうUSBの相性問題って昔から結構あって、DTM機器で使うにはUSB拡張ボードで使ったほうが安定すると言われていた時代があったんですよね。
それを思い出して、試してみた結果やはりという感じでした。
Audient iD14MK2のハイボルテージモードのサウンド比較
ということで、iD Mixerのバグの問題も解決したので、Audient iD14MK2の0.9A動作と、1.5Aのハイボルテージモードでのサウンドの違いを比較してみようと思います。
とは言っても、再生される音声を綺麗に録音する環境は無いので、ギターを録音した音で比較してみたいと思います。
※演奏ではなく音を聞いてくださいね^^;
24bit94kHz録音のWAVです。
まずは0.9A動作でのエレキ直差しの音
ハイボルテージモードでのエレキ直差しの音
聴き比べると、明らかにレンジが広がり音の輪郭が明瞭になっています。
次はこれにアンプシミュレーターを掛けてみます。
0.9A動作エレキ+アンプシミュレーター
ハイボルテージモードでのエレキ+アンプシミュレーター
こういった感じで、結構違いが出ました。
再生される音も同様に、レンジ感が増して、明瞭になっています。
Audient iD14MK2はUSB2.0動作?
Audient iD14MK2はUSB3.0対応となっているのですが、デバイスマネージャーを見ると、USB2.0ドライバーで動作しています。
他のid44に対してですが、これに対してAudientが回答を出しています。
ここで言ってるのは、音の情報程度だったらUSB2.0の転送速度でも十分対応できるという事を言っているわけです。
ただこれだけだと、なんでUSB3.0対応と書いているかの答えとしては物足りないと思いました。
そこで、わたくしDAsanとして今回の検証をして気づいたAudient iD14MK2のUSBの仕様について最後にまとめておきたいと思います。
Audient iD14MK2はUSB-Cから受けた電流を内部で電圧に変換してアナログ回路部分を昇圧しているのだと思います。
わたくしDAsanはエフェクターを作ってきたのですが、エフェクターに掛ける電圧を上げるテストをしていたときに感じた音の変化と同じに思います。
このハイボルテージモードの電力を受けるにはUSB2.0では足りません。
USBの規格を見てみると
USB規格 | 最大データ転送速度 | 給電能力(5V) |
USB2.0 | 480 Mbps (60 MB/s) | 500 mA |
USB 3.2 Gen 1 (USB 3.1 Gen 1) (USB 3.0) | 5 Gbps (500 MB/s) | 900 mA |
USB 3.2 Gen 2 (USB 3.1 Gen 2) | 10 Gbps (1.21 GB/s) | 1000 mA |
この様にUSB2.0だと500mAしか供給されません。
実際にUSB2.0とAudient iD14MK2を接続して見ましたが、動作しませんでした。
Audient iD14MK2はデータ転送速度はUSB2.0で足りるが、電力が足りないということですね。
そして、この表には1.5Aの表記はありません。
USBにはこれとは別に充電用の規格があります。
USB BC(USB Battery Charging Specification)
これはUSBで充電するのに電力を拡張した規格で最大で1.5Aまで対応しています。
わたくしDAsanは、Audient iD14MK2の1.5A供給でハイボルテージモードというのを見たときに、このことだと思って、だったらUSBタイプAからの変換でもいけるだろうと思っていました。
しかし、電流測定の結果を見てもらってわかるとおり、USBの規格に影響なくタイプAではハイボルテージモードにはなりませんでした。
そして、USB-C同士ならハイボルテージモードとして動作するのは、USB-Cの新しい規格、USB Power Deliveryによるものです。
USB-Cケーブルを探すときに、[USB PD対応]と書かれていたりします。
このUSB Power Deliveryは1.5A以上の高電力を扱えます。
タイプCのコネクターには[CCライン]という端子があり、これで供給できる電力と、受けられる電力のやり取りをしてUSB接続の規格と関係なく電力を供給しているようです。
そういった事情から、ドライバーとしてはUSB2.0で動作して音楽制作としては十分は転送速度で、オーディオインターフェースを動作させ、アナログ回路により高電力を供給するためにUSB-C接続が必要というわけですね。
動作させる最低でもUSB3.0標準の0.9Aが必要なので、[USB3.0対応]と表記したんだと思います。
問題なく接続して使えれば良いわけですから、説明としては間違いないわけですが、いろいろとトラブルが出たためにユーザー側がいろいろと勘ぐっていたわけですが、こうして順番に説明したら伝わるのですが、そもそも今回改めて調べてみてUSBの仕様が煩雑になっているので、これを説明するのは大変ですね。
拡張ボード探しでは、さらにPCIeのバージョンとの兼ね合いもあったので、なかなか苦戦しました。
問題が解決した結果、Audient iD14MK2を買ってよかったのか?
情報があまりに無いので苦戦しましたが、過去の経験からなんとか解決できました。
ハイボルテージモードのサウンドに関しては、録音するのにはより余裕のあるレンジ感と空気感が欲しいのでとてもいいと思いますし、音楽制作するときにも明瞭に音楽を捉えるには良いと思います。
ただ、普段音楽を聴くのにはちょっとクリアすぎるようにも感じています。
わたくしDAsanは、エフェクター作りをしてきて、パーツや配線材の違いや、接続する向きでの音の違いなどを比べてきたので、音を過敏に捉えるようになっているので、クリアすぎると疲れる感覚があるんですよね。
そういった事から、普段使いは0.9A、音楽制作時は1.5Aと切り替えできたら良いと思っていますが、ニッチな製品は高いですからね。
とりあえずしばらくハイボルテージモードで使って、聴き慣れることにします。
Audient iD14MK2を完全な形で使えるようになるのに骨が折れましたが、音は始めから気に入っているので満足しています。
ただ、人におすすめはしにくいですね。
でも、ネットの噂でAudient iDには10万円以上のクラスのオーディオインターフェースと同じDAコンバーターとADコンバーターが使われているという話もあるので、そういった事も含めて、この価格帯で、いい買い物をしたと思っています。
Audientは良いものを作っているのですが、Mac向けに安定してればヨシ!って感じでWindows向けのサポートがいまいちな気がしました。
プロレベルで音楽制作している人たちはMacがメインだったりするので、Windowsユーザーからの声がちゃんと届いていないというのもありそうですね。
もっと評価されても良い製品だと思いますが、そういった点で人には勧めにくいという感じです。
それではまた次の記事でお会いしましょう^^
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